ゾルピデムとデエビゴはどっちのが効く?違いをやさしく解説(FAQつき)
結論だけ言うと、「寝つきの悪さ」中心ならゾルピデム、「途中で目が覚める・早朝覚醒もある」ならデエビゴが合うことが多いです。とはいえ感じ方は人それぞれ。会話形式で違いを見ていきましょう。
先生、ゾルピデム(マイスリー)とデエビゴ、どっちの方が効きますか?
良い質問です😊。効き方の得意分野が違うんです。
- ゾルピデム:効き始めが早く、寝つきを助けるのが得意。作用時間は短め(およそ4〜6時間)。
- デエビゴ(レンボレキサント):覚醒のスイッチ(オレキシン)を抑えて、入眠+眠りの持続の両方に効きやすい。1晩はしっかりカバー。
なるほど。副作用はどう違います?
- ゾルピデム:人によっては記憶があいまいになる、ふらつき、寝ぼけ行動などが出ることがあります。
- デエビゴ:翌朝の眠気・だるさを感じる人がいますが、記憶障害は比較的少ないとされます。
※どちらもアルコール併用はNG。就寝直前に、横になれる環境で服用しましょう。
ゾルピデムとデエビゴの比較表
項目 | ゾルピデム(マイスリー等) | デエビゴ(レンボレキサント) |
---|---|---|
作用のタイプ | GABA作動薬(いわゆるZ薬)/「眠らせる」方向にスイッチ | オレキシン受容体拮抗薬/「覚醒スイッチをゆるめる」 |
効き始め | 速い(30分前後) | 比較的速い(個人差あり) |
持続時間の目安 | 短い(約4〜6時間)→入眠困難に◎ | 一晩カバー(就寝後〜朝まで)→入眠+中途覚醒に◎ |
主な副作用 | ふらつき、健忘、寝ぼけ行動など | 翌朝の眠気・だるさ、まれにふらつき |
相性の目安 | 「寝つきだけ悪い」タイプ | 「途中で起きる・早朝覚醒がある」タイプ |
服用タイミング | どちらも就寝直前(ベッドに入れる体勢で)。飲んだら無理に活動しない。 | |
注意事項 | アルコール併用NG/運転や危険作業は避ける/高齢者は転倒に注意/他の眠くなる薬との併用は医師に相談 |
使い分けのコツ(ざっくり)
- 寝つきが悪いのみ:ゾルピデムを検討。
- 途中で起きる・朝早く目覚める:デエビゴを検討。
- 翌朝の残り感が気になる:用量や服用時刻、生活リズムの調整を医師へ相談。
安全に使うための注意
- 飲んでも眠れないからと追加で自己判断の飲み足しはしない。
- 飲酒や寝る直前のスマホ・強い光は避け、睡眠衛生を整える。
- 朝に強い眠気・ふらつき・記憶の抜けなどが続く場合は必ず医師へ。
- 長期連用は依存・耐性のリスク。やめ方は自己判断で急に中止せず、医師と計画的に。
よくある質問(FAQ)
Q. 途中で目が覚めやすい私にはどっちが合いますか?
中途覚醒が目立つならデエビゴがフィットすることが多いです。入眠だけの問題ならゾルピデムが候補に。症状の出方と翌朝の調子で調整していきます。
Q. デエビゴは翌朝までずっと効いてぼーっとしませんか?
人によっては翌朝の眠気を感じます。就寝のタイミング、起床時刻、他の鎮静薬の併用、体格・年齢などで差があります。続く場合は用量や服用時刻の見直しを医師に相談しましょう。
Q. ゾルピデムで記憶が飛ぶって本当?
個人差はありますが、健忘(記憶が抜ける)が出る人がいます。飲んだ後にメールや買い物をして覚えていない…などの例も。服用後はすぐ就寝し、活動を続けないことが大切です。
Q. どちらもお酒と一緒はダメ?
ダメです。鎮静が強まり、転倒・呼吸抑制などのリスクが上がります。就寝前の飲酒は避けましょう。
Q. 眠れなかったので追加で飲んでもいい?
自己判断の追加はNG。翌日の持ち越しや副作用が増えます。回数・量の調整は必ず医師に相談してください。
Q. やめるときはどうする?
急にやめると眠れなさが一時的に強くなることがあります。医師と減量計画を立てて、生活習慣(光・カフェイン・運動・入浴時間など)も整えましょう。
Q. 高齢の家族にはどちらが安全?
どちらも転倒・ふらつきに注意が必要です。少量から慎重に。夜間トイレの導線を明るく、ベッド周りを片づけるなどの環境調整も重要です。
まとめ
ゾルピデムは「すぐ眠りたい」人向け、デエビゴは「途中で目が覚める」人にも向きやすい――この違いを目安に、翌朝の調子も含めて医師と相談しながら調整しましょう。
本記事は一般的な情報です。治療の決定は必ず処方医・薬剤師にご相談ください。