インフルエンザ

【インフルエンザ脳症】危険サインと今すぐできる対策|薬剤師がやさしく解説





【インフルエンザ脳症】危険サインと今すぐできる対策|薬剤師がやさしく解説(引用元リンクなし版)


インフルエンザ脳症の危険、どう考える?

薬剤師がやさしく解説|危険サイン・見守り方・解熱剤の選び方

※一般向け情報。心配な症状があれば直ちに医療機関へ。

結論:インフルエンザ脳症はまれだけど重い合併症。意識がおかしい/けいれん/異常行動などは発熱から2日以内に出やすく、見逃さずすぐ受診・必要なら119へ。解熱薬はまずアセトアミノフェンが無難。小児のアスピリン(サリチル酸系)は避けるジクロフェナク・メフェナム酸は使わない方針が一般的です。

まずは会話でイメージ

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患者さん:インフルエンザ脳症って聞いて心配です…。子どもが発熱中で。

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薬剤師:たしかに重い合併症ですが頻度はまれです。大切なのは危険サインを見逃さないこと意識がぼんやり/反応しない、けいれん、普段と全く違う異常行動が要注意です。こうした症状は発熱から2日以内に出やすいので、この期間は特に見守りを強めましょう。

🧑‍🦰

患者さん:異常行動ってどんな感じ?薬の副作用ですか?

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薬剤師:急に走り出す/ベランダに出ようとする/意味不明に歩き回るなどです。抗インフル薬の有無や種類に関わらず起こり得るため、服薬のせいと決めつけず安全対策を。少なくとも2日間は1人にしないのが基本です。

🧑‍🦰

患者さん:解熱剤はどうしたら安全?

🧑‍⚕️

薬剤師:アセトアミノフェン優先でOK。15歳未満はアスピリン(サリチル酸系)を避けるのが原則です。医療用ではジクロフェナク/メフェナム酸使わない方針がとられます。市販ではまず単一成分のアセトアミノフェンを選びましょう。

危険サイン早見表(見たら直ちに受診・必要なら119)

緊急 今すぐ救急受診・119の目安

  • 呼びかけに反応が弱い/意味が通らない、視線が合わない(意識障害)
  • けいれんが5分以上続く、繰り返す、初めてのけいれん
  • 異常行動(急に走り出す、窓や外へ出ようとする等)
  • 水分がとれない・尿が極端に少ない、ぐったり/呼吸が苦しい

要注意 早めに受診の目安

  • 高熱(おおむね38.5〜39℃以上)が3日以上続く/悪化
  • 激しい頭痛・繰り返す嘔吐
  • 乳幼児・高齢者・基礎疾患がある/妊娠中

家庭での安全対策(少なくとも発熱後2日間):窓・玄関の施錠、1階や窓格子のある部屋で休ませる、未成年は一人にしないのが基本です。

発熱から48時間はここをチェック

項目 見るポイント 行動
意識・反応 呼びかけに応える/目が合うか 異常なら救急へ。判断に迷えば#7119(救急相談)
行動 突然立ち上がる・外に出ようとする等の異常行動 転落防止策+付き添いを徹底
けいれん 持続時間・回数・意識の回復 5分超や反復は119
水分 こまめな経口補水、尿の回数 脱水は悪化要因。少量頻回でOK

※インフルエンザ脳症は小児に多いとされますが、成人例でも報告・重症例があります。

解熱剤との関係と選び方(重要)

まずはこれ アセトアミノフェン

年齢・妊娠授乳を含め幅広く使いやすい第一選択。単一成分の解熱鎮痛薬を選び、総合感冒薬との重複に注意

避ける 小児のサリチル酸系

15歳未満のインフル・水痘ではアスピリン等のサリチル酸系は回避(ライ症候群のリスク回避)。

避ける ジクロフェナク/メフェナム酸

インフルエンザ脳炎・脳症の重症化と関連が指摘され、使用しない方針が一般的です(主に医療用での注意)。

イブプロフェン等の他のNSAIDsは状況により使われますが、脱水・腎機能・胃腸リスクに注意。判断に迷えば医師・薬剤師へ。

よくある質問(FAQ)

Q. インフルエンザ脳症はどれくらいの頻度で起こりますか?

A. まれですが、毎シーズン小児例を中心に報告があります。成人でも重症例の報告はあります。

Q. 抗インフル薬(タミフル等)を飲むと異常行動が出るって本当?

A. 因果関係ははっきりしませんが、薬の有無に関わらずインフルエンザ自体で異常行動は起こり得ます。発熱後2日間は見守りと転落防止が基本です。

Q. どんなときに救急車を呼べばいい?

A. 意識障害/けいれん/危険な異常行動が見られたら迷わず119。判断に迷えば#7119(救急相談)を利用しましょう。

Q. 解熱剤は何が安全?交互に使ってもいい?

A. アセトアミノフェン優先15歳未満はアスピリン不可ジクロフェナク/メフェナム酸は避ける方針です。交互投与は医師・薬剤師の指示がある場合のみにしましょう。

Q. 予防のためにできることは?

A. 流行期はワクチン接種・手洗い・睡眠など基本対策を。抗インフル薬は発症早期(48時間以内)で効果が期待され、重症化予防にも役立つ可能性があります(医師判断)。

大切なポイント:「熱を下げる=治る」ではありません。意識・行動・けいれんの変化が最重要サイン。少しでも「いつもと違う」と感じたら早めに受診してください。

監修:薬剤師|一般向け情報。個別の判断は必ず医師・薬剤師へ。

最終更新:2025-11-11


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