糖尿病に関するお話

ふらつきは薬のせい?メトホルミンと貧血の意外な関係





【会話形式】メトホルミンを飲むと貧血になるの?患者さんの疑問に薬剤師がやさしく解説


🧑‍🦰患者さん:
先生、最近なんだかフラフラすることがあって…。もしかして貧血かなと思ってるんですけど、今飲んでるメトホルミンって関係ありますか?
🧑‍⚕️薬剤師:
ご相談ありがとうございます。実は、メトホルミンが原因で「貧血」になることがあるんです。特に長期間服用している方に多くみられます。
🧑‍🦰患者さん:
えっ、本当に?どうして貧血になるんですか?
🧑‍⚕️薬剤師:
はい、メトホルミンは「ビタミンB12」の吸収を妨げてしまうことがあるんです。ビタミンB12は赤血球をつくるのに大切な栄養素なので、不足すると「巨赤芽球性貧血(きょせきがほうせいひんけつ)」というタイプの貧血を引き起こすことがあります。
🧑‍🦰患者さん:
なるほど…。ビタミンが関係してるんですね。でも、それってよくあることなんですか?
🧑‍⚕️薬剤師:
そうですね、統計的には「長期でメトホルミンを飲んでいる人の6〜30%」にビタミンB12の吸収障害が起きるとされています。ただし、すぐに症状が出るわけではなく、数年かけてゆっくり進行するケースが多いです。
🧑‍🦰患者さん:
どんな症状が出たら注意が必要ですか?
🧑‍⚕️薬剤師:
こんな症状が出たら、念のため受診をおすすめします:
・ふらつきや立ちくらみ
・動悸や息切れ
・手足のしびれや感覚の異常
・疲れやすい、集中力の低下
・舌のヒリヒリ感や口内炎が治りにくい
特に「しびれ」や「舌の異常」はビタミンB12欠乏のサインとして要注意です。
🧑‍🦰患者さん:
あ、それちょっと心当たりあります…。検査とかできるんですか?
🧑‍⚕️薬剤師:
もちろんです!血液検査で「ビタミンB12の血中濃度」や「血球数(ヘモグロビン値やMCV)」を調べることができます。糖尿病の定期検査のときに一緒にお願いするとスムーズですよ。
🧑‍🦰患者さん:
検査してみようかな。もし足りなかったら、どうすればいいんですか?
🧑‍⚕️薬剤師:
治療としては、ビタミンB12のサプリメント注射で補うことができます。メトホルミンを続けながらも、ビタミンB12を補給することでバランスを保つことができますよ。

なお、メトホルミンをすぐに中止する必要はほとんどありません。血糖コントロールに重要な薬なので、医師と相談しながら対処していきましょう。

🧑‍🦰患者さん:
安心しました!とりあえず、次の診察のときに相談してみます。
🧑‍⚕️薬剤師:
はい、それが一番です!気になることは我慢せず、遠慮なく医師や薬剤師に相談してくださいね。
🧑‍🦰患者さん:
ありがとうございました。おかげでちょっとスッキリしました😊
🧑‍⚕️薬剤師:
どういたしまして!またいつでもご相談ください😊