ベピオゲルQ&A
ニキビのお薬|患者さん向け解説
このページは「ベピオゲル(ベピオゲル2.5%)」を初めて使う患者さん向けに、薬剤師との会話イメージでまとめたものです。
実際の使い方や中止の判断は、必ず処方した医師・薬剤師の説明を優先してくださいね。
👴患者さんと👩⚕️薬剤師の会話でベピオゲルを解説
初めてでちょっと不安で……どんな薬なんですか?
白くプチっとしたニキビや、赤く炎症を起こしたニキビ、どちらにも使われますよ。
ベピオゲルは
- ポツポツした白ニキビ
- 赤く腫れた赤ニキビ
によく使われます。
ただ、使い始めは少しヒリヒリ・赤み・乾燥が出ることがあるので、そこだけ一緒に確認しながら使っていきましょう。
基本の塗り方は…
- 夜、洗顔して顔をよく拭いてから使う
- ほほ・おでこ・あごなど「ニキビが出やすい所」に点おきして、全体にうすくのばす
- 目・口・首のしわ・小鼻のキワはさける
お医者さんから「この部分だけ」「1日○回」など指示があれば、その指示を優先してくださいね。
顔全体なら「チューブから1〜2cmくらい」を目安に、うすく均一にのばすイメージで塗ってください。
使い始めは、
- 2〜3日に1回から始める
- 肌が慣れてきたら毎晩に増やす
と肌トラブルが少なく済みやすいですよ。
どんな症状にベピオゲルがおすすめ?
ベピオゲルは、こんなニキビに使われることが多いお薬です。
赤ニキビ
あご・口まわりのくり返すニキビ
背中・胸のニキビ(医師の指示がある場合)
- 毛穴が詰まってできる白っぽいポツポツ
- 炎症を起こして赤く腫れたニキビ
- 同じ場所にくり返しできるニキビ
- ただれ・湿疹・かぶれが強く出ている
- 乾燥でヒリヒリしているだけで、ニキビではなさそう
- 自己判断で顔以外の広い範囲に塗りたい
こんな場合は、自己判断で使わず、皮膚科の先生や薬剤師に相談してください。
ベピオゲルの副作用・気をつけること
よくある副作用(多くは使い始めに出やすい)
- ヒリヒリ・ピリピリする
- 赤み・ほてり感
- 皮むけ・カサカサ・粉がふいたようになる
これらは最初の2〜4週間くらいに出やすい症状で、肌が慣れてくると落ち着く方も多いです。
こんなときはどうする?(会話でイメージ)
- 使用頻度を毎日 → 2〜3日に1回に減らす
- 洗顔しすぎない(朝・晩の2回程度に)
- アルコール強めの化粧水は控える
- 刺激の少ない保湿剤で、よく保湿する
これで様子をみましょう。
それでも赤み・ヒリヒリが強い、ただれてきた、水ぶくれができた場合は、一旦使用を中止して、必ず受診してくださいね。
必ず気をつけてほしいポイント
- 目・口・粘膜には塗らない(まぶた・唇のキワも避ける)
- 塗った直後は、目をこすらない・口をさわらない
- 日中はできるだけ日焼け止めや帽子などで紫外線対策を
- 脱色作用があるので、色つきのタオル・枕カバー・衣類に付かないよう注意
- 他のニキビ外用薬(ピーリング・レチノイドなど)と併用する場合は、必ず医師・薬剤師の指示どおりに
- 顔全体が真っ赤に腫れて、痛くてたまらない
- 水ぶくれ・ただれが出てきた
- 息苦しさやじんましんなど、全身症状が出てきた
こういった場合は、自己判断で塗り続けず、中止して医療機関を受診してください。
妊娠・授乳中での注意点
ベピオゲルは塗り薬で、体の中に入る量は少ないとされていますが、
妊娠中・授乳中の方は、必ず医師に相談のうえで使用することが基本です。
妊娠中の方
- 自己判断で新しく使い始めない
- すでに使用中で妊娠がわかった場合は、次回受診時に必ず医師へ報告
- お腹や胸など、必要のない場所には塗らない
※国内外で大きな問題の報告は多くありませんが、「絶対に安全」と言い切れる薬はありません。
妊娠中は特に、医師の判断を受けて使用することが大切です。
授乳中の方
- 顔などに普通に塗る分には、母乳への移行はごく少ないと考えられています
- ただし、赤ちゃんの肌が直接触れる部位(胸など)には塗らないようにしましょう
- 赤ちゃんが触れそうなところに塗った場合は、授乳前にしっかり洗い流す
ベピオゲル よくある質問Q&A
早い方で2〜4週間くらいで「新しくできるニキビが減ってきたかな?」と感じることが多いです。
しっかりとした改善には、8〜12週間ほどかかることもあります。
途中でやめてしまうと、また同じところに出やすくなるので、医師と相談しながら続けることが大切です。
いいえ、塗り忘れた分をまとめて2回塗る必要はありません。
気づいたらそのときから、またいつもの回数に戻して続けてください。
一度にたくさん塗ると、赤みやヒリヒリが強くなりやすいので注意しましょう。
基本的には一緒に使えます。順番の目安は
- 洗顔
- 刺激の少ない化粧水・保湿剤
- ベピオゲル
- 朝なら日焼け止め・メイク
です。
アルコールが強い化粧水や、ピーリング効果のある美容液などは刺激が強くなることがあるので、使う前に薬剤師に相談していただくと安心です。
乾燥が強い状態だと、ベピオゲルの刺激を感じやすいことがあります。
まずは刺激の少ない保湿剤でしっかりうるおしてから、ベピオゲルを薄く塗るようにすると良いですよ。
それでもヒリヒリがつらい場合は、使用頻度を減らしたり、一旦中止して受診してください。
成分が重なってしまい、乾燥や赤みが強く出ることがあります。
特に、同じように角質をはがすタイプの市販薬や、強いピーリングタイプのスキンケアとの併用は注意が必要です。
併用を考えている市販薬があれば、名前を薬剤師に見せて相談してくださいね。
ベピオゲルは、直射日光を避けて、室温で保管するお薬です。
高温になる場所(車の中、ヒーターの近くなど)は避けてください。
冷蔵庫に入れる必要はありませんが、夏場に室温がかなり高くなる場合は、涼しい場所を選んで保管しましょう。
ニキビは「治った!」と思っても、また同じところに出てきやすい病気です。
ベピオゲルは、新しいニキビができにくくする「予防」の目的でもよく使われます。
自己判断で急にやめず、受診のときに「だいぶ落ち着きました」と伝えて、医師と相談してやめどきを決めるのがおすすめです。
ベピオゲルは、白ニキビ・赤ニキビのどちらにも使える、ニキビ治療の基本薬のひとつです。
その反面、使い始めに赤み・ヒリヒリ・乾燥が出やすいという特徴もあります。
「うすく塗る」「使い始めは回数を少なめに」「しっかり保湿」「おかしいと思ったらすぐ相談」
この4つを意識しながら、一緒にニキビケアを続けていきましょう。
不安なことがあれば、遠慮なく薬局で聞いてくださいね 👩⚕️
※このページの内容は一般的な説明です。実際の治療方針は、患者さん個々の状態(年齢・肌質・持病・他のお薬など)によって異なります。
ご自身の状況については、必ず担当の医師・薬剤師にご相談ください。