アイファガン点眼液|効果・使い方・副作用を薬剤師がわかりやすく解説
本記事ではアイファガン点眼液(一般名:ブリモニジン酒石酸塩)を初めて使う方向けに、効果・正しいさし方・副作用・妊娠/授乳中の注意点・費用の目安まで、薬剤師の会話形式でやさしく解説します。
目次
会話でわかる:処方当日のポイント
患
「今日、アイファガンっていう目薬が出たんですが、どんな薬ですか?」
薬
目の中の水(房水)を作る力を弱めて、眼圧を下げるタイプの点眼です。
緑内障や高眼圧症の進行を抑える目的で使います。
緑内障や高眼圧症の進行を抑える目的で使います。
患
使い方は? 何滴させばいいんでしょう。
薬
基本は片目1回1滴で十分です。回数は1日2回(朝・夜)が標準。
他の目薬を併用するときは5分以上間隔をあけてくださいね。
他の目薬を併用するときは5分以上間隔をあけてくださいね。
患
眠くなることはありますか?車を運転するんですが…。
薬
はい、眠気・だるさが出る方がいます。
初めて使う日は運転を控える、もしくは様子をみてから運転してください。お酒や睡眠薬、かぜ薬など眠くなる薬との併用にも注意です。
初めて使う日は運転を控える、もしくは様子をみてから運転してください。お酒や睡眠薬、かぜ薬など眠くなる薬との併用にも注意です。
患
コンタクトは付けたままで大丈夫?
薬
必ず外してから点眼し、15分以上あけてから装着してください。
目頭を軽く1分押さえる「鼻涙管圧迫」をすると、しみ・全身副作用の予防にもなります。
目頭を軽く1分押さえる「鼻涙管圧迫」をすると、しみ・全身副作用の予防にもなります。
正しいさし方・併用のコツ
点眼手順(片目)
- 手を洗う/コンタクトは外す。
- 上を向き、下まぶたを軽く引いてポケットを作る。
- 1回1滴だけ落とす(容器の先がまつ毛・皮膚に触れない)。
- そっと目を閉じ、目頭を1分押さえる。
- 余分な薬液は清潔なティッシュでふき取る。
忘れたとき・入れ過ぎたとき
- 忘れた:気づいた時点で1滴。ただし次の時間が近い場合は1回分だけに。
- 入れ過ぎ:軽いしみ・流涙が出ても多くは心配不要。気になる症状が続くときは医師へ。
併用・保管
- 他の点眼とは5分以上間隔。
- 眠気を強める薬(睡眠薬、抗ヒスタミン含有かぜ薬、アルコール)には注意。
- 室温保管(直射日光・高温を避ける)。開封後は1か月目安で交換を。
副作用と対処
よくある目の症状
- 充血・しみる・かゆみ・異物感:数日で軽快することが多いです。
- アレルギー性結膜炎・眼瞼炎:赤み・かゆみが強い/長引く場合は受診。
全身症状
- 眠気・だるさ・頭痛・口渇:運転や高所作業は控えめに。
- まれに血圧・脈拍への影響、気分の落ち込みなど。息苦しさ、強いふらつきは使用を中止して連絡を。
受診の目安:視界のかすみが急に悪化、強い充血・痛み、まぶたがはれて開けづらい、発疹・呼吸苦など
妊娠・授乳中の注意点
- 妊娠中:自己判断での使用は避け、主治医に必ず相談。必要最小限の期間・回数で。
- 授乳中:母乳移行の可能性があるため、医師と相談のうえで使用可否を決定。鼻涙管圧迫で全身移行を減らす工夫を。
- 乳幼児:小児、とくに乳幼児への使用は厳重な注意が必要。処方の指示に厳密に従ってください。
※持病(心臓・血圧・うつ症状など)や内服薬がある方は受診時に必ず共有してください。
費用の目安
薬価は規格や改定で変わりますが、保険3割負担で「1本(5mL)=数百円台」が目安です。
ジェネリックの選択で自己負担が下がることもあります。処方数・使用回数で月額は前後します。
よくある質問 Q&A
コンタクトは外した方がいい?
はい。外してから点眼し、15分以上あけて再装着してください。レンズの変質・刺激を避けられます。
他の目薬と一緒に使える? 間隔は?
一緒に使えますが、5分以上間隔をあけてください。軟膏タイプは一番最後に。
眠くなります。運転はダメ?
眠気が出ることがあります。特に使い始めは運転を控えるか、十分に様子を見てから。眠くなる薬・お酒にも注意。
点眼を忘れたら?
気づいた時に1滴。ただし次の時間が近いときは1回分だけにして、まとめて2回分は入れません。
しみる・充血が続くときは?
数日で軽快することが多いですが、悪化・長引く場合は受診してください。アレルギー性結膜炎や眼瞼炎の可能性があります。
保存方法と使い切り目安は?
室温で直射日光・高温を避けて保管。開封後は1か月を目安に交換しましょう。
妊娠・授乳中でも使える?
原則医師に相談のうえで使用判断します。使用時は鼻涙管圧迫で全身移行を減らしましょう。
まとめ
- アイファガンは房水の産生を抑えて眼圧を下げる点眼。
- 通常1回1滴×1日2回。他点眼とは5分以上間隔&鼻涙管圧迫。
- 眠気など全身症状に注意。運転は様子見で安全第一。
- 妊娠・授乳・小児は必ず主治医と相談。
※本記事は一般的な解説です。実際の用法・用量は処方医の指示に従ってください。