市販薬のお悩み

アスピリン(アセチルサリチル酸)|市販風邪薬に含まれる成分の効果と注意点





アスピリン(アセチルサリチル酸)|風邪薬に入っている成分の特徴と注意点


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薬剤師:風邪薬の成分で「アスピリン」が気になったんですね?

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患者さん:ロキソニンやカロナールは知ってますが、アスピリンって何ですか?

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薬剤師:アスピリンはアセチルサリチル酸。痛みと熱を抑える解熱鎮痛薬で、風邪薬では「頭痛・発熱・関節痛」を和らげる目的で配合されます。

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患者さん:ロキソニンやカロナールと同じ仲間ですか?

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薬剤師:はい、同じ「解熱鎮痛薬」の仲間です。ただしアスピリンは血を固まりにくくする作用もあるため、胃の負担・出血リスクに注意が必要です。

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患者さん:子どもは使えますか?

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薬剤師小児・未成年には原則使用しません。とくにインフルエンザや水ぼうそうの時に飲むとライ症候群の恐れがあるため、アセトアミノフェン(カロナール)が第一選択になります。

要点まとめ(サクッと)

  • 成分名:アセチルサリチル酸(通称:アスピリン)
  • 主なはたらき:解熱・鎮痛(頭痛、発熱、関節痛など)
  • 特徴:抗血小板作用(血が固まりにくくなる)を持つ
  • 小児・未成年:原則使用しない(ライ症候群回避)

アスピリンが向かない/注意が必要なケース

  • 胃・十二指腸潰瘍、胃出血の既往がある
  • 抗凝固薬・抗血小板薬を服用中(例:バイアスピリン、クロピドグレル等)
  • ぜんそく(アスピリン喘息の既往や疑い)
  • 妊娠後期・授乳中は医師に要相談
  • アスピリンや解熱鎮痛薬で過去にアレルギー症状が出た

※ 市販薬の成分表示で「アスピリン」「アセチルサリチル酸」と書かれていないかチェックを。

飲み方のコツと主な副作用

飲み方のコツ 空腹を避ける/必要最小限の期間だけ使用/アルコールと併用しない/配合剤では重複成分に注意
よくある副作用 胃痛、胸やけ、胃もたれ、吐き気
受診が必要な症状 黒い便・血の混じった嘔吐、強い腹痛、息苦しさ・ぜんそく様症状、発疹・むくみ

他の解熱鎮痛薬とのざっくり比較

成分 胃への負担 血小板への影響 小児 ひとこと
アスピリン やや強い あり(血が固まりにくい) ×(原則不可) 歴史ある成分。出血・胃症状に要注意
アセトアミノフェン 少なめ なし (年齢別用量) 胃に優しく幅広く使いやすい
イブプロフェン/ロキソプロフェン 中等度 ほぼなし 年齢制限あり 痛みに強め。胃保護や食後が無難

よくある質問(FAQ)

Q. バイアスピリンを普段飲んでいます。アスピリン入りの風邪薬は飲めますか?

A. 同じ有効成分の重複になるため避けてください。成分表示で「アスピリン/アセチルサリチル酸」が入っていない製品を選び、迷ったら薬剤師に相談を。

Q. 胃が弱いのですが、飲んでも大丈夫?

A. 胃痛・胃出血のリスクがあるため、避けるか医師・薬剤師に相談を。代替としてはアセトアミノフェン配合が無難です。

Q. 子どもの発熱に使えますか?

A. 不可です(ライ症候群回避)。アセトアミノフェンなど年齢・体重に合わせた製品を選びましょう。

Q. ぜんそくがあります。使ってもいい?

A. アスピリン喘息の可能性があるため自己判断での使用は避けるべきです。必ず医師に相談してください。

Q. 妊娠中・授乳中は?

A. 時期により禁忌・慎重投与が分かれます。妊娠後期は避けるのが一般的。授乳中も自己判断はせず医師に相談しましょう。

Q. アルコールと一緒に飲んでも大丈夫?

A. 推奨されません。胃出血や副作用が増える可能性があります。

薬剤師からの使い分けアドバイス

  • 「胃が弱い」「抗血小板薬を飲んでいる」→ アスピリンは避けるアセトアミノフェンが第一候補。
  • 「痛みが強い」→ イブプロフェン/ロキソプロフェン検討(胃に注意・最短期間使用)。
  • 「子ども」→ アスピリン不可。年齢・体重で用量が決まる製品を。

※ 本記事は一般的な情報提供です。持病・服用中の薬・アレルギーの有無で適切な選択は変わります。自己判断での長期連用は避け、気になる症状が続く場合は医療機関を受診してください。


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