インフルエンザ

インフルエンザの疑い…抗原検査はいつ受ける?|発症からのベストタイミングを薬剤師が会話で解説






インフルエンザの疑い…抗原検査はいつ受ける?|発症からのベストタイミングを薬剤師が会話で解説


患者さん
「朝から38.5℃、悪寒と関節痛…今すぐ検査に行ったほうが良いですか?」

薬剤師
「発症の12〜48時間が抗原検査の当たりやすい時間帯です。朝に急に発熱したなら、同日〜翌日に受ける計画が目安になります。」
※重症感(息苦しさ、意識がもうろう、けいれん等)や高リスク(乳幼児、妊娠中、65歳以上、基礎疾患あり)の場合は時間を待たずに受診してください。

患者さん
「さっき解熱剤を飲みました。検査に影響しますか?」

薬剤師
「解熱鎮痛薬は、基本的にインフルの抗原検査の結果には大きく影響しません。ただ、症状の目安が分かりづらくなることはあります。」

患者さん
「もし今日受けて陰性だったら?」

薬剤師
「発症直後など早すぎた可能性があります。症状が続くなら翌日以降に再検を。施設によっては感度の高い迅速分子検査(NEAR/RT-PCR系)やPCRも相談できます。」

患者さん
「子どもはいつ受けるのが良いですか?」

薬剤師
「お子さんはウイルスを出す期間が大人より少し長めのことがあり、12〜48時間が基本ですが、もう少し遅い時期でも陽性になることがあります。様子が強いときは早めに受診してくださいね。」

要点まとめ

  • 12〜48時間:最も当たりやすい
  • 0〜6時間:早すぎ→陰性でも否定できない
  • 3〜4日以降(大人):陽性率が下がりやすい
  • 検体は鼻咽頭の方が前鼻腔より感度が高め

陰性でもこう動く

  • 発症直後なら翌日以降に再検を検討
  • 流行期はインフル+COVID-19同時検査も選択肢
  • 強い症状・高リスクは結果に関わらず受診継続

薬の開始タイミング

  • 抗インフル薬はなるべく早く(48時間以内)が効果的
  • 重症例は時間を過ぎても医師判断で投与されることあり

発症からの時間 × 抗原検査のおすすめ度(目安)

発症からの時間 おすすめ度 ポイント
0〜6時間 △(早すぎ) ウイルス量が少なく陰性でも否定不可。重症感があれば待たず受診。
12〜24時間 ◎(ベスト) 最も当たりやすい帯。受診・検査を検討。
24〜48時間 ◎(ベスト) 陽性率が高く、治療開始の判断にも適する。
3〜4日 ○(やや低下) 大人は陽性率低下。分子法(NEAR/RT-PCR系)が有利な場合あり。
5日以降(大人) △(低下) 子ども・免疫抑制では長めに出ることも。医師に相談。

※あくまで目安。個別の判断は症状・流行状況・医療機関の方針で異なります。

このサインがあれば、時間を待たずに受診

  • 息苦しさ、胸痛、ぐったりして水分がとれない
  • 意識がもうろう、けいれん、激しい頭痛や嘔吐
  • 乳幼児・妊娠中・65歳以上・重い持病・免疫抑制

よくある質問(FAQ)

発熱が下がっていても検査できますか?

可能です。発熱の有無よりも「発症からの経過時間」と「症状の推移」が判断材料です。解熱鎮痛薬の内服は抗原検査結果に基本的に大きな影響を与えません。

自宅のキットでインフルは調べられますか?

インフルエンザに対応したキット(またはインフル+COVID-19の同時キット)であれば可能です。COVID-19専用キットのみではインフルは判定できません。表示を必ず確認してください。

採取は鼻の奥まで?前鼻腔でもいい?

一般に鼻咽頭(鼻の奥)採取の方が感度が高いとされます。医療機関の手順に従いましょう。

陰性でも仕事や学校に行っていい?

症状が強い・発熱が続く場合は無理をせず休養を。学校・職場にはそれぞれの基準があるため、所属先や自治体の最新ルールに従ってください。

インフルエンザ脳症が心配…検査のタイミングで予防できますか?

インフル脳症はまれですが重篤です。けいれん、意識障害、異常言動などのサインがあれば検査のタイミングに関わらず救急受診を。早期の受診・治療が大切です。

検査の前に気をつけることは?

直前の強い鼻うがい・点鼻薬は避けると採取が安定します。軽く鼻をかみ、保険証・身分証・お薬手帳を持参しましょう。

本ページは一般情報です。最終判断や治療は必ず医療機関の指示に従ってください。急変時はためらわず受診を。


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。