エピデュオゲルQ&A|初めて使うときに薬剤師がやさしく解説
ニキビ治療薬「エピデュオゲル」を初めて使う方向けに、薬剤師👩⚕️と患者さん🧑の会話形式でまとめました。
エピデュオゲルとは?
※このページは一般的な説明です。
実際の使い方や中止の判断は、必ず処方した医師・薬剤師の指示を優先してください。
患者さん👤と薬剤師👩⚕️の会話でエピデュオゲルを解説
「先生からエピデュオゲルっていうニキビの塗り薬が出たんですけど…初めてでちょっと不安で…。」
「ご相談ありがとうございます。エピデュオゲルは、顔のニキビ専用のお薬で、
白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビにまとめてアプローチしてくれるお薬なんですよ。」
「えっ、3種類のニキビ全部に効くんですか?」
「そうなんです。
成分が2つ入っていて、
- アダパレン:毛穴の詰まりを改善して、新しいニキビができにくくする
- 過酸化ベンゾイル(ベンゾイルパーオキサイド):ニキビ菌を減らして、炎症(赤ニキビ)をしずめる
という役割をしてくれます。」
「どんなニキビにおすすめって考えたらいいですか?」
「おでこ・ほほ・あごなど、顔全体にニキビがポツポツあるタイプの方に特におすすめですね。
- 白くポツっとした白ニキビ
- 毛穴が黒くポツポツしている黒ニキビ
- 赤く腫れてきた赤ニキビ
こういったニキビが混ざっているような場合に、まとめてケアできるお薬です。
ただし、使えるのは「顔だけ」で、胸や背中には使えませんので注意してくださいね。」
「顔だけなんですね!背中にもニキビがあるので、ちょっと聞いてよかったです…。」
「はい。背中や胸のニキビの場合は、別のお薬が処方されることが多いので、
気になるようなら次回診察のときに先生に相談してみてくださいね。」
(胸・背中などは原則対象外です)
どんな症状に使う薬?どんな人におすすめ?
✔ エピデュオゲルが向いているニキビ
- 顔に白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビが混ざっている
- おでこ・ほほ・あごなど、顔全体にポツポツとニキビがある
- 同じところにニキビが繰り返しできてしまう
✔ 逆に、注意が必要なケース
- 皮膚がとても敏感で、赤くなりやすい・しみやすい
- 強い湿疹やただれ、キズがある部分
- 妊娠中、または妊娠している可能性がある方(後述の注意)
- 12歳未満のお子さん
妊婦さん・妊娠している可能性がある方には、エピデュオゲルは原則使えません。
「もしかして…」と心当たりがあるときは、必ず医師・薬剤師に申し出てください。
使い方・塗り方(1日1回・夜に顔全体へうす〜く)
「塗り方がよく分からなくて…。ニキビのところだけピンポイントで塗ればいいんですか?」
「エピデュオゲルは『ニキビのある部分だけ』ではなく、『顔全体にうすく広げる』タイプのお薬です。
基本的な使い方は、次の4ステップです。」
- 夜、洗顔料でやさしく洗顔して、タオルでポンポンと水気をふき取る
- 肌が完全に乾くまで5〜10分ほどおく
- エピデュオゲルを「小豆〜指先第一関節くらいの長さ」だけ手に出す
- おでこ・両ほほ・あご・鼻の上に点々とのせて、顔全体にうすく伸ばす
「うすく広く」がコツですよ。」
「けっこう広く塗るんですね。目や口の近くはどうしたらいいですか?」
「目のまわり・唇・小鼻のきわ・首は刺激が出やすいので避けてくださいね。
だいたい“ゴーグルをしている部分”と“リップクリームを塗る部分”には塗らないイメージです。」
「毎日塗る感じですか? しみたら怖いんですけど…。」
「基本は1日1回、夜に毎日ですが、
- 最初の1〜2週間は赤み・ヒリヒリ・皮むけが出やすいお薬です
- 刺激が強いときは、1日おきにしたり、塗る量を減らして調整する場合もあります
刺激がつらいときは、我慢せずに早めにご相談くださいね。」
・夜に1日1回、洗顔→よく乾かす→顔全体にうすく塗る
・目・口のまわり、小鼻のきわ、首、キズ・湿疹部には塗らない
・刺激が強いときは、自己判断でやめずに、早めに医師・薬剤師へ相談
副作用や気をつけること
よくみられる副作用(特に使い始め)
- 赤み(紅斑)
- ヒリヒリ・ピリピリした刺激感・痛み
- 皮むけ・カサつき・乾燥
- ほてり・熱っぽさ
こういった症状は、使い始めて1〜2週間くらいの間に出ることが多く、
使い続けるうちに少しずつ落ち着いていくことがほとんどです。 [oai_citation:0‡Clinical Sup](https://clinicalsup.jp/jpoc/drugdetails.aspx?code=66387&utm_source=chatgpt.com)
- 顔全体が真っ赤になり、ヒリヒリしてつらい
- 強い腫れ・じゅくじゅくした発疹・水ぶくれが出てきた
- まぶたが腫れたり、目のまわりまで赤くなってきた
アレルギー性のかぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)の可能性もあります。
その場合はいったん使用を中止し、早めに受診してください。 [oai_citation:1‡Clinical Sup](https://clinicalsup.jp/jpoc/drugdetails.aspx?code=66387&utm_source=chatgpt.com)
日常生活で気をつけること
- 日焼けをしすぎない(紫外線で刺激が強く出やすくなります)
- 海・スキー・日サロなど、強い日差しに長時間あたる予定があれば、前もって医師に相談
- 刺激の強いピーリング化粧品、スクラブ洗顔との併用は避ける
- アルコール度数の高い化粧水や、香料の強い化粧品は、しみる場合は休止する
- 過酸化ベンゾイルには“衣類・髪の毛を脱色する”性質があるので、タオル・枕カバー・前髪などへの付着に注意
妊娠・授乳中での注意点
妊娠中・妊娠の可能性があるとき
エピデュオゲルは「妊婦または妊娠している可能性のある女性には使用しないこと」とされています。 [oai_citation:2‡Clinical Sup](https://clinicalsup.jp/jpoc/drugdetails.aspx?code=66387&utm_source=chatgpt.com)
エピデュオゲルに含まれるアダパレンは、動物実験で高用量の投与により催奇形性が報告されているため、
予定外の妊娠が分かった場合は、自己判断で続けず、いったん中止して必ず医師に相談しましょう。 [oai_citation:3‡日本科学未来館](https://pins.japic.or.jp/pdf/medical_interview/IF00005345.pdf?utm_source=chatgpt.com)
授乳中の場合
- 授乳中の使用は禁止ではありませんが、医師と相談してから使用することが推奨されています。 [oai_citation:4‡Clinical Sup](https://clinicalsup.jp/jpoc/drugdetails.aspx?code=66387&utm_source=chatgpt.com)
- 乳児が触れる可能性のある胸部(乳房)には塗らないでください。
- 塗った部分を赤ちゃんがなめたり、頬ずりでこすったりしないように注意しましょう。
別のお薬に切り替えるなど、医師が状況に合った治療を一緒に考えてくれます。
よくある質問Q&A(患者さんから多い疑問)
3ヶ月前後でハッキリとした改善が分かることが多いです。 [oai_citation:5‡梅田北オンライン診療クリニック](https://h-ohp.com/column/4756/?utm_source=chatgpt.com)
最初の2週間ほどは、むしろニキビが目立って見えることもありますが、続けていくとだんだん落ち着いてくるケースが多いです。
まずは
- 塗る量を減らす(本当に“うすく”にする)
- 1日おきにするなど、回数を調整する
- 低刺激の保湿剤を併用して乾燥をおさえる
などで様子を見ます。
ただし、顔全体が真っ赤・ヒリヒリでつらい/腫れ・じゅくじゅく・水ぶくれが出た場合は、
いったん中止して、早めに受診してください。
洗顔 →(必要なら化粧水)→ エピデュオゲル → しみなければ保湿剤
という形が多いです。
しみやすい方は、
- 先に化粧水・乳液・保湿剤で肌を整えてから、
- その上にエピデュオゲルをうすく塗る
という方法が合う場合もあります。
肌質によって合う順番が違うので、しみる・乾燥するなど気になるときは相談してくださいね。
朝はいつも通り
- 洗顔 → 保湿 → 日焼け止め → 化粧下地 → メイク
という流れで大丈夫です。
ただし、クレンジングでゴシゴシこすりすぎると刺激になりやすいので、
こすらず落とせるタイプを選ぶと安心です。
他の刺激の強いニキビ薬やピーリング製品との併用は基本的におすすめしません。
特に、
- ピーリング石けん・スクラブ入り洗顔
- サリチル酸・フルーツ酸(AHA)高濃度の化粧品
- アルコール度数の高いふき取り化粧水
などは刺激が重なりやすいので、主治医の先生に確認してからにしましょう。
再発を防ぐために、医師から指示された期間はしっかり続けることが大切です。
「かなり良くなってきたな」と思ったタイミングで、一度受診して今後の方針を確認してもらいましょう。
エピデュオゲルと上手につきあうために
エピデュオゲルは、「最初がちょっとつらいけど、その山を越えるとニキビの出にくい肌を目指せる」タイプのお薬です。
- 最初の2週間は、赤み・ヒリヒリ・皮むけが出やすい
- 刺激が強いときは、自己判断でやめずに早めに相談
- 妊娠中・妊娠の可能性があるときは使用しない
- 授乳中は胸には塗らず、医師と相談しながら使用
不安なことや、塗り方・スキンケアとの合わせ方が分からないときは、
「ちょっと聞いてもいいですか?」と遠慮なく薬剤師に声をかけてくださいね。
一緒に、負担の少ない続け方を考えていきましょう😊