カフコデQ&A|よくある疑問を薬剤師が解説
「カフコデN配合錠って強い薬? 眠くなる? 妊娠中・授乳中は大丈夫?」など、よくある質問を薬剤師との会話形式でやさしく解説します。
カフコデってどんな薬?どんな症状におすすめ?
咳止め? 風邪薬? ちょっと強そうな名前でドキドキしてます…。
1錠の中に、咳をおさえる成分・気管支を広げる成分・アレルギー症状を和らげる成分・熱や痛みを抑える成分・少し落ち着かせる成分など、6つの成分が一緒に入っています。
どんな症状のときに合ってますか?
- かぜで咳がつらくて眠れない
- 咳+のどの痛み+熱が同時に出ている
- 気管支炎でゴホゴホとしつこい咳が続いている
逆に、熱もなくて軽い咳だけのときには、もっとマイルドな咳止めが選ばれることもあります。
カフコデは「咳+痛み+熱」など、症状がしっかり出ているときに短期間使うタイプのお薬です。長くダラダラ飲む薬ではないので、指示された日数を目安に使いましょう。
飲み方の基本と、最初に知っておきたい注意点
カフコデの一般的な飲み方
通常は、
- 成人:1回2錠を1日3回(朝・昼・夕食後など)
- 12歳未満の子どもには使えません
実際には、医師から指示された回数・日数を優先してください。
- 12歳未満は使用できません(呼吸が止まりやすくなるリスクが高いため)。
- 12歳以上でも、肥満・重い肺の病気・睡眠時無呼吸などがある18歳未満には使わない決まりがあります。
- 眠気が出る成分が入っているので、服用中の車の運転・高所作業は避けましょう。
飲み忘れたときは?
気づいたときが次の時間に近くなければ、その時点で1回分だけ飲みましょう。
次の服用時間が近い場合は、1回飛ばして、次から通常どおりでOKです。
カフコデでよくある副作用と、すぐ受診してほしい症状
比較的よくみられる副作用
- 眠気・ぼーっとする
- めまい、ふらつき
- 吐き気・胃のむかつき
- 便秘
- 動悸(ドキドキ)
- 軽い発疹・かゆみ など
軽い症状でも、気になる場合は遠慮なく相談してください。
すぐに受診してほしい危険なサイン
- 息苦しい、ゼーゼーする、呼吸が浅い
- 顔や唇、まぶたが急に腫れてきた
- 高い熱とともに、全身の赤い発疹や水ぶくれが出てきた
- 皮膚や白目が黄色い、強いだるさ・食欲低下
- 意識がもうろうとする、ひどい混乱
こうした症状が出たときは、すぐに服用を止めて病院を受診してください。
妊娠中・授乳中にカフコデは飲んでいい?
赤ちゃんへの影響が心配で…飲んでも大丈夫でしょうか?
成分の一部が胎児に影響する可能性があるため、自己判断ではなく、必ず主治医と相談してくださいね。
類似成分が母乳に移行して赤ちゃんの呼吸が弱くなった例があるため、添付文書では「授乳は避ける」ことになっています。
どうしても服用が必要な場合は、一時的に搾乳して破棄するなど授乳を中止する対応を医師と相談しながら進めましょう。
- 妊娠中:カフコデが本当に必要かどうか、必ず主治医と相談のうえで使用可否を判断
- 授乳中:原則として授乳は中止して服用、または他の安全性の高い薬への切り替えを検討
「すでに飲んでしまった」「何回か飲んでいた」という場合も、慌てずに状況を整理して、産婦人科や小児科で相談してくださいね。
カフコデQ&A|よくある質問まとめ
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カフコデはどれくらいで効いてきますか?
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カフコデはどれくらいで効いてきますか?
個人差はありますが、飲んで30分〜1時間くらいで、咳や痛みが少し楽になってくることが多いです。
ただし、「飲んだらすぐに咳がゼロになる」というより、咳の回数や強さが少しずつ減っていくイメージです。
2〜3日飲んでも全く良くならない、むしろ悪化している場合は、別の病気が隠れている可能性もあるので再受診をおすすめします。
すごく眠くなりますか? 仕事で車に乗るんですが…
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すごく眠くなりますか? 仕事で車に乗るんですが…
カフコデには、
- ジヒドロコデイン(麻薬性鎮咳成分)
- ジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン成分)
- ブロモバレリル尿素(鎮静成分)
が入っており、眠気・注意力低下が出やすいお薬です。
自動車の運転・高所作業・危険な機械の操作は避けるように決められていますので、運転が必要な仕事の方は、必ず医師にその旨を伝えておきましょう。
「ちょっとぼんやりするかな?」くらいでも、事故につながることがあります。少しでも眠気やふらつきを感じたら、運転は控えてください。
市販の解熱鎮痛薬(カロナール・タイレノール・バファリンなど)と一緒に飲んでもいいですか?
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市販の解熱鎮痛薬(カロナール・タイレノール・バファリンなど)と一緒に飲んでもいいですか?
カフコデにはすでにアセトアミノフェン(解熱鎮痛成分)が含まれています。
そのため、
- カロナール・タイレノール・ライオンのACEなどのアセトアミノフェン製剤
- アセトアミノフェン入りの市販総合感冒薬(かぜ薬)
と一緒に飲むと、アセトアミノフェンの取りすぎになり、肝臓に負担がかかるおそれがあります。
自己判断で解熱鎮痛薬を追加するのは避けて、どうしても痛みや熱が強い場合は、必ず医師・薬剤師に相談してからにしましょう。
フスコデやメジコンとどう違うんですか?
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フスコデやメジコンとどう違うんですか?
ざっくり言うと、
- メジコン:比較的マイルドな中枢性の咳止め(眠気は比較的少なめ)
- フスコデ:ジヒドロコデイン+dl-メチルエフェドリン+抗ヒスタミンの組み合わせで、咳にしっかり効かせたいときに使われる
- カフコデ:フスコデ系の咳止めに、解熱鎮痛(アセトアミノフェン)+鎮静成分などが加わった「咳+痛み+熱」向けの処方
そのためカフコデは、
- 咳だけでなく、のどの痛みや熱も一緒に辛いとき
- 夜間の咳で眠れないときに短期間使う
といった場面で処方されることが多いです。
一方で、成分が多い分眠気や飲み合わせの注意点も増えるので、持病や他の薬をしっかり伝えておくことが大切です。
何日くらい飲み続けてもいいんですか?クセになったりしませんか?
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何日くらい飲み続けてもいいんですか?クセになったりしませんか?
カフコデは、もともと感冒や一時的な咳の症状に、短期間だけ使う前提のお薬です。
- 数日〜1週間前後の処方が多い
- 長期間ダラダラ飲む薬ではない
成分の中には依存性の報告があるものも含まれているため、自己判断で量を増やしたり、処方日数以上に飲み続けるのはNGです。
「飲んでいないと不安」「もっと飲みたい」と感じるときは、一度医師に相談して、薬の調整や別の治療法を検討してもらいましょう。
持病がある場合、特に注意が必要なのはどんな人ですか?
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持病がある場合、特に注意が必要なのはどんな人ですか?
次のような持病がある方は、事前に必ず医師・薬剤師へ伝えてください。
- 重い肺の病気・呼吸が弱いと言われたことがある
- 気管支ぜんそく・喘息発作を起こしたことがある
- 睡眠時無呼吸症候群、強いいびきがある
- 肝臓病・腎臓病がある、または過去に言われたことがある
- 心臓の病気(心不全・不整脈など)
- 高血圧・甲状腺の病気
- 胃潰瘍や消化管出血を起こしたことがある
- 緑内障、前立腺肥大など排尿しづらい病気
- 出血しやすい体質・血液の病気
- お酒をたくさん飲む習慣がある
「持病と言うほどではないけど…」ということでも、薬に影響する場合があります。少しでも気になることは遠慮なく教えてくださいね。
子どもが咳でつらそうです。カフコデを分けて飲ませてもいいですか?
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子どもが咳でつらそうです。カフコデを分けて飲ませてもいいですか?
ダメです。絶対に分けて飲ませないでください。
カフコデは12歳未満には使わない決まりになっています。
特に小さなお子さんは、ジヒドロコデインなどで呼吸が弱くなりやすく、命に関わる危険があります。
子どもの咳には、年齢や症状に合わせた別のお薬がありますので、必ず小児科を受診してください。
お酒を飲んでも大丈夫ですか?
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お酒を飲んでも大丈夫ですか?
カフコデには、眠気や呼吸を抑える・肝臓に負担をかける成分が含まれています。
お酒を一緒に飲むと、
- 強い眠気・ふらつき・転倒
- 呼吸が浅くなる
- 肝臓への負担アップ
などのリスクが高まります。
そのため、カフコデを飲んでいる間は飲酒を控えることをおすすめします。日ごろからお酒の量が多い方は、処方時に必ず医師へ伝えてください。
さいごに|不安なときは一人で抱え込まないで
妊娠や授乳、運転のこともちゃんと相談した方が良さそうですね。
カフコデは、つらい咳・痛み・熱をまとめて抑える力のあるお薬なので、
・決められた量と期間を守る
・眠気や息苦しさに注意する
・妊娠・授乳・持病があるときは必ず相談する
この3つを意識して使っていただけると安心です。
少しでも「これ大丈夫かな?」と思ったときは、いつでも薬局で声をかけてくださいね。一緒に確認しましょう。