類似薬の比較

コレステロールを下げる薬はどっちが強い?薬剤師がやさしく解説







コレステロール薬の強さ・違い|メバロチン・リピトール・クレストールをやさしく比較


※本ページは一般向けの解説です。個別の用量調整・併用は必ず主治医・薬剤師へご相談ください。

「コレステロールの薬、メバロチン(プラバスタチン)リピトール(アトルバスタチン)クレストール(ロスバスタチン)って変わってきたんだけど…どっちが強いのか分からなくて💦」

「いい質問です!コレステロールを下げる“スタチン”は効き目に差があるんです。ざっくりの強さの順
クレストール > リピトール > メバロチン(+よく使うリバロ(ピタバスタチン)はリピトールに近い中〜強め)というイメージですよ。」

「なるほど!じゃあ強い薬のほうがいいってこと?」

“強ければ正解”ではありません。目標のLDL値や体質、副作用の出やすさ、他の薬との飲み合わせを考えてあなたに合う強さに調整します。目標へ届かなければ少し強い薬・用量へ、逆に副作用が気になれば弱めへ、という微調整をします。」

スタチンの「強さ」をざっくり比較(LDL低下の目安)

下の★はLDLコレステロールを下げる目安です。実際の下がり方は用量・体質・飲み方で変わります。
成分(一般名) 主な商品名 強さの目安 特徴メモ
ロスバスタチン クレストール ★★★★(強い) 少ない用量でも下げやすい。薬の相互作用は比較的少なめ。
アトルバスタチン リピトール ★★★☆(中〜強) 幅広い用量設定。グレープフルーツや一部の抗菌薬などと相互作用あり。
ピタバスタチン リバロ など ★★★(中〜強) 少量で使いやすい。相互作用は比較的少なめ。
プラバスタチン メバロチン ★★(控えめ) やさしめだが相互作用が少なく高齢者でも使いやすい場面あり。

※医師の方針や併用薬、腎機能・肝機能などで評価は変わります。

同じくらいの効き目に近い用量の目安(ざっくりイメージ)

「このくらい下がる力が近い」と言われるイメージ比較です(個人差あり)。
※数字は目安、自己調整はしないでください。
ロスバスタチン アトルバスタチン ピタバスタチン プラバスタチン
5 mg 10 mg 2 mg 40 mg
10 mg 20 mg 4 mg 80 mg

※採血での反応を見ながら医師が実際の用量を決めます。

なぜ薬や用量が変わるの? 選び方の考え方

  • 目標LDLに届かない → 少し強い薬用量アップに変更
  • 筋肉痛・だるさなどの副作用が気になる → 強さを下げる/別の成分へ切替
  • 飲み合わせ(抗菌薬・抗真菌薬・免疫抑制薬など)→ 相互作用の少ない薬へ
  • 腎機能・肝機能・年齢 → やさしめの薬/低用量から慎重に
  • 合剤(例:スタチン+エゼチミブ)で少ない用量でも十分に下げる方針になることも

安全に続けるコツ

採血のタイミング

  • 開始・用量変更後は約4〜12週間で採血チェックが目安。
  • 落ち着いたら3〜6か月おきに確認することが多いです。

副作用のサイン

  • 筋肉痛・こむら返り・力が入りにくい
  • 茶色い尿/強いだるさ/発熱を伴う筋肉痛
  • 食欲低下・黄疸など肝機能の異常を疑う症状

気になる症状が出たら自己中止せず、まずは医療機関へ相談を。

飲み合わせの注意

  • グレープフルーツ:特にアトルバスタチンは作用が強まりやすいので控えめに。
  • 一部の抗菌薬(例:クラリスロマイシン等)、抗真菌薬、免疫抑制薬など:相互作用で副作用リスク↑。処方時に必ず申告を。
  • 市販薬・サプリ(紅麹など)も飲む前に相談を。

飲み忘れたら?

気づいたときに近ければそのまま服用、次の時間が近いなら1回飛ばして通常どおり。2回分を一度には飲みません。

よくある質問

Q. 強い薬に変わると副作用は増えますか?
A. 一部の方で筋肉痛・だるさ・肝機能値の変化などが出やすくなることがあります。採血で安全性を確認しながら調整します。気になる症状は早めにご相談ください。
Q. コレステロールが下がりすぎても大丈夫?
A. 心血管リスクの高い方では、しっかり下げる利益が大きいと考えられています。とはいえ極端に低い場合は医師が用量を見直します。
Q. いつから効いてきますか?採血はどのくらいで?
A. 効果は飲み始めて数週間で現れます。用量変更後は4〜12週間を目安に採血で確認します。
Q. 生活習慣は変えなくても薬だけでいい?
A. 薬はとても大事ですが、食事・運動・禁煙・睡眠を整えると、より少ない量で十分な効果が得られることがあります。
Q. 合剤(スタチン+エゼチミブ)ってどうですか?
A. スタチン単剤で目標に届かないとき、副作用を増やさず追加で下げたいときの選択肢です。合うかどうかは医師とご相談を。

「今日の話で、自分の薬がどのくらいの強さなのかイメージできました!」

「よかったです😊 次の採血の結果で強さ(用量)を微調整していきましょう。飲み合わせや気になる症状があれば、遠慮なく教えてくださいね。」


このページは一般向け解説です。個別の治療方針は主治医の指示に従ってください。
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