ホルモン薬のお話

デュファストン錠とエストラーナテープは併用できる?その理由と注意点





デュファストン錠とエストラーナテープは併用できる?その理由と注意点


デュファストン錠とエストラーナテープは併用できる?理由と注意点

やさしく解説||薬剤師監修

結論:併用が基本です。エストラーナテープ(エストロゲン)単独だと子宮内膜が厚くなりやすく、子宮体がんリスクが上がるため、黄体ホルモンのデュファストン錠(ジドロゲステロン)を一定期間追加して内膜を守ります。

薬局での会話(やさしく解説)

👩‍🦰

「デュファストンを飲みながら、エストラーナテープも一緒に使って大丈夫ですか?」

🧑‍⚕️

「はい、大丈夫です。更年期のホルモン補充療法では一緒に使うのが標準です。エストロゲンが症状(ほてり・汗・骨粗しょう症予防など)を改善し、デュファストンが子宮内膜を保護します。」

👩‍🦰

「使い方にルールはありますか?」

🧑‍⚕️

「エストラーナは貼り続け、デュファストンは1日2回を12〜14日間など、月の後半だけ追加する周期が一般的です(処方に従ってください)。

ポイントまとめ

  • 子宮がある方:併用が基本(内膜保護のため)
  • 子宮を摘出している方:黄体ホルモンは不要なことが多い
  • 貼り忘れ・飲み忘れのときは自己調整せず、処方医または薬剤師へ

副作用と受診の目安

よくある症状

  • エストラーナ:乳房の張り、頭痛、軽い不正出血、貼付部のかゆみ
  • デュファストン:眠気、むくみ、気分の変化、軽い不正出血
すぐ受診: 強い頭痛・息切れ・胸痛、ふくらはぎの腫れ・痛み、見慣れない大量の出血、片側の麻痺やろれつが回らない等。

※乳がん・血栓症の既往、重い肝障害がある方などは適さない場合があります。必ず医師にご相談ください。

使い方の基本(例)

※以下は一般的な例です。必ず個別の処方指示に従ってください。

  • エストラーナテープ: 指示どおり貼替(例:2日に1回)。
  • デュファストン錠: 1回10mgを1日2回、月経周期の後半12〜14日間だけ追加するなど。
貼る場所のコツ:下腹部~腰回りの皮膚に交互に。かぶれやすい方は場所をローテーション、入浴直後は汗が引いてから貼ると密着◎

よくある質問(FAQ)

Q1. 不正出血が出ました。続けていい?

開始直後はよくあります。数日で落ち着くことも多いですが、量が多い/長引く/繰り返すときは受診してください。

Q2. 体重が増えるのが心配…

むくみや食欲の変化で一時的に増える方も。塩分控えめ・適度な運動を意識し、急激な体重増加や強いむくみは受診を。

Q3. 貼り忘れ・飲み忘れをしたら?

気づいた時点で1回分のみ対応し、2回分をまとめて使わないこと。以後は通常どおり。頻繁に忘れる場合はリマインド法を一緒に考えましょう。

Q4. いつまで続ける?やめ方は?

期間は症状・年齢・リスクで個別に判断。やめるときは急に中止せず、医師と計画的に減量・終了します。

さいごに(薬剤師からひとこと)

デュファストンとエストラーナの併用は、更年期症状の改善と子宮内膜保護を両立するための王道の組み合わせです。気になる症状や貼り方・飲み方の不安があれば、遠慮なくご相談くださいね。

※本記事は一般的な情報提供です。診断・治療は必ず担当医の指示に従ってください。



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