バイアスピリンとクロピドグレルは何が違う?
👨🦳 患者さん:「バイアスピリン飲んでたんだけど、今回からクロピドグレルに変わったんだよ。これって何が違うの?」
🧑⚕️ 薬剤師:「どちらも“血液をサラサラにする薬”ですが、仕組みや副作用の出やすさが少し違いますよ。」
◆ バイアスピリン(アスピリン)
- 血小板が作る「トロンボキサンA₂」という物質を抑えて血栓を防ぎます。
- 古くから使われていて実績が豊富。
- 胃潰瘍や胃の不快感など、消化管への副作用が出やすいのが欠点。
◆ クロピドグレル
- 血小板の「ADP受容体」をブロックして、血小板同士のくっつきを防ぎます。
- アスピリンが合わない方や、より強い予防効果を期待したい場合に選ばれやすいです。
- 胃への負担は少なめ。ただし個人差があり、効きにくい人も一部います。
🧑⚕️ 薬剤師:「つまり作用する場所が違うので、患者さんの体質や副作用の出やすさで使い分けるんです。今回の変更も、先生がそのあたりを考慮された可能性が高いですよ。」
👨🦳 患者さん:「なるほど!同じ“血液サラサラ”でも役割が違うんだね。」
🧑⚕️ 薬剤師:「はい。どちらも血を固まりにくくするので、出血しやすい・血が止まりにくいといった症状があれば早めに医師へ相談してくださいね。」
よくある質問
Q. クロピドグレルに変わったら効果が強いの?
A. 強さというより、仕組みが違うだけです。患者さんの状態に合わせて選ばれています。
Q. 胃にやさしいのはどっち?
A. 一般的にはクロピドグレルの方が胃の副作用は少ないです。
Q. 両方を一緒に飲むこともある?
A. はい。特に心臓のステント治療後などでは、一定期間アスピリンとクロピドグレルを併用することがあります。