市販薬のお悩み

プレコール持続性カプセル|熱・鼻・のど・せきを1日2回でケア【薬剤師がやさしく解説】





プレコール持続性カプセル(総合風邪薬)|効果・飲み方・注意点を薬剤師がやさしく解説


プレコール持続性カプセル(総合風邪薬)をやさしく解説

「熱・のど・鼻・せき・関節痛など、風邪のつらい症状をまとめてケアしたい」そんなときに選びやすい指定第2類医薬品15歳以上 / 1日2回(朝・夕)持続性カプセルです。

風邪っぽくて、熱とのどの痛み、鼻水も…「プレコール持続性カプセル」って私に合いますか?

こんにちは、薬剤師のはるです。
このお薬は発熱・のどの痛み・鼻水/鼻づまり・せき・関節/筋肉の痛み・悪寒・頭痛・くしゃみなど、風邪の諸症状を幅広く和らげます。1日2回で効果が続く設計ですよ。

どんな症状におすすめ?

✅ 向いているケース

  • 発熱+のどの痛みがつらい
  • 鼻水・鼻づまり・くしゃみが多い
  • 全身のだるさ・関節や筋肉の痛みがある
  • せき・たんが少しある(軽〜中等度)
  • 忙しくて何度も飲めない→1日2回で済ませたい

⏭️ ほかの選択が良いことも

  • 熱はないが鼻症状だけが主 → 鼻炎薬の方がスッキリする場合も
  • 強いせきが主 → せき止め特化薬(鎮咳去たん薬)を検討
  • 胃腸症状(下痢/腹痛)中心 → かぜ薬ではなく整腸薬などを優先

成分と働き(4カプセル中)

成分名 分量 主な働き
イソプロピルアンチピリン(ピリン系) 300mg 発熱・のど/頭/関節の痛みを抑える
アセトアミノフェン 450mg 発熱・痛みを抑える
クロルフェニラミンマレイン酸塩 7.5mg 鼻水・鼻づまり・くしゃみを抑える
ジヒドロコデインリン酸塩 12mg せきをしずめる
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg せきをしずめ、たんを抑える
カンゾウエキス末 118mg(生薬換算 983mg) のど・鼻の粘膜の炎症をしずめる
無水カフェイン 75mg 頭痛の軽減(眠気に影響することも)

※添加物:乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、二酸化ケイ素、メタクリル酸共重合体L ほか

飲み方(用法・用量)

  • 成人(15歳以上):1回2カプセルを1日2回(朝・夕食後なるべく30分以内)
  • 15歳未満は服用しない
  • PTPから出すときは押してアルミを破って取り出す(シートごと飲み込まない)
  • 5〜6回(2〜3日)飲んでも改善しないときは使用中止し受診を

注意したいこと(重要)

  • 併用に注意:他の風邪薬、解熱鎮痛薬、鎮静薬、抗ヒスタミン薬を含む薬(鼻炎薬・乗り物酔い薬・アレルギー薬等)と一緒に飲まない
  • 運転・機械作業は避ける:眠気・めまいが出ることがあります
  • 服用前後の飲酒は避ける/長期連用しない
  • 「ピリン系」にアレルギーのある方は使用しない
  • 次の方は使用前に相談:妊娠中または妊娠の可能性/高齢者/薬物アレルギー歴/高熱や排尿困難がある/甲状腺機能障害・糖尿病・心臓病・高血圧・肝腎疾患・胃潰瘍・緑内障・呼吸機能障害・閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満症の診断を受けている

妊娠・授乳中での注意点

妊娠中:自己判断での使用は避け、医師・薬剤師へ相談してください(配合成分が多く、総合感冒薬は基本的に「要相談」です)。

授乳中:本剤にはジヒドロコデインdl-メチルエフェドリンが含まれ、母乳に移行するため授乳中は服用しないでください。もし誤って服用した場合は、48時間以上授乳を中止し、再開時は一度搾乳・廃棄してから授乳を再開します。

副作用の目安

  • 比較的多い:眠気・口のかわき・便秘
  • 至急受診:発疹・呼吸苦・高熱と全身の発疹(SJS/TEN等)/肝障害の徴候(黄疸・濃い尿・強いだるさ)/腎障害の徴候(むくみ・尿量減少)/間質性肺炎の症状(労作時の息切れ・空咳・発熱)など

剤形・区分・価格の目安

カプセル
指定第2類医薬品
12/24/36カプセル規格。メーカー希望小売価格(税込):12カプセル 1,100円、24カプセル 1,815円、36カプセル 2,310円(店頭価格は前後します)。

よくある質問(Q&A)

Q1. 熱は低いけど、鼻水とだるさだけ。飲んでいい?
A. はい、鼻症状やだるさにも成分が対応しています。ただし症状が軽めで「鼻だけ」の場合は、鼻炎薬単剤の方がスッと効くこともあります。
Q2. 手持ちのカロナール(アセトアミノフェン)と一緒に飲める?
A. 一緒に飲まないでください。本剤にもアセトアミノフェンが含まれ、過量になります。解熱鎮痛薬の重ね飲みは避けましょう。
Q3. 夜に飲むと眠れなくなる?(カフェインが心配)
A. 無水カフェインが入っています。人によっては眠りにくく感じることも。一方で抗ヒスタミンや鎮咳成分で眠気が出る人もいます。
眠りにくい体質の方は、夕食後できるだけ早めの服用がおすすめです。
Q4. どのくらいの期間まで自己判断で飲んでOK?
A. 目安は2〜3日5〜6回服用しても改善しない、または症状が悪化・長引く場合は使用を中止して受診してください。
Q5. 他の市販薬と併用しても大丈夫?
A. NGです。特に「風邪薬」「解熱鎮痛薬」「鎮静薬」「抗ヒスタミン薬を含む薬(鼻炎薬・乗り物酔い薬・一部アレルギー薬)」とは重なります。成分重複・副作用増強の恐れがあります。
Q6. 食後じゃないとダメ?
A. 添付文書では朝・夕の食後(なるべく30分以内)とされています。空腹時は胃への負担が出やすいこともあり、基本は食後に。
Q7. 授乳中だけど、どうしても飲んでしまった…
A. 本剤は授乳中は避けるお薬です。万一服用した場合は、48時間以上授乳を中止し、再開前に一度搾乳・廃棄してから授乳を再開してください。心配があれば医療機関へ相談を。

薬剤師からのひとこと

「広く・そこそこしっかり」効く総合風邪薬で、1日2回で済むのが強み。
一方で成分数が多い=重複しやすいので、ほかの市販薬や手持ち薬との併用には十分ご注意を。
休養・水分・室温/湿度の調整も一緒にケアして、無理せず回復していきましょう🍵

※本記事は一般向け解説です。実際の使用は製品の説明文書(添付文書)を必ずご確認のうえ、症状や既往に応じて医師・薬剤師/登録販売者へご相談ください。


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