乙字湯とは?痔に効く漢方薬を薬剤師が解説
乙字湯とは?痔の痛みや出血に効く漢方薬を薬剤師が解説
乙字湯(おつじとう)は、痔にともなう痛み・出血・腫れ・排便時の不快感などに用いられる漢方薬です。
痔に悩む方の体質改善にも使えるため、市販薬としても人気があります。
乙字湯ってどんな時に使う?
- 痔による出血・腫れ・痛み
- 排便時の違和感や痛み
- 硬い便による切れ痔
- 慢性のいぼ痔・再発を繰り返す痔
どんな人におすすめ?
- デスクワーク・長時間座る仕事をしている人
- 便秘傾向があり痔ができやすい人
- 出産後や高齢で痔の症状が出やすい人
- 痔を体質から改善したい人
効果が出るまでの目安
症状 |
効果の目安 |
補足 |
出血・痛み |
3〜7日 |
出血や炎症を抑える成分が早めに作用します |
腫れ・違和感 |
1〜2週間 |
血流改善や消炎作用により徐々に改善 |
慢性・再発性 |
2〜4週間 |
体質改善に時間をかけることで安定 |
どのくらいの期間使えばいい?
目的 |
使用期間の目安 |
一時的な症状の緩和 |
1〜2週間 |
慢性・再発防止 |
1ヶ月以上継続 |
飲むタイミングは?
タイミング |
内容 |
食前 |
食事の30分前。漢方は空腹時の吸収がベスト |
食間 |
食後2時間後。空腹状態なら効果的 |
夜 |
就寝前は場合により有効。薬剤師と相談を |
副作用はある?
副作用 |
内容 |
胃の不快感 |
大黄・柴胡の刺激による |
下痢 |
便通調整作用が強く出た場合 |
むくみ・高血圧 |
甘草の長期使用による偽アルドステロン症 |
発疹・かゆみ |
まれにアレルギー症状が出ることがあります |
注意:副作用が出た場合はすぐに服用を中止し、医師・薬剤師に相談しましょう。
まとめ
ポイント |
内容 |
適応 |
痔(出血・腫れ・痛み・便通異常) |
おすすめタイプ |
便秘気味・血流が悪く、痔を繰り返す人 |
効果の目安 |
数日〜1ヶ月(症状により調整) |
飲み方 |
基本は食前・空腹時に服用 |
副作用 |
胃不快感・下痢・むくみ等に注意 |
薬剤師からひとこと:乙字湯は痔のつらさを緩和しつつ、便通や体質の改善も目指せる優れた処方です。再発防止のためにも、症状が軽くなってからも少しの間続けてみるのがコツですよ。