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葛根湯加川芎辛夷とは?効果・飲み方・副作用まで薬剤師が解説【ツムラ2番】



葛根湯加川芎辛夷とは?効果・飲み方・副作用まで薬剤師が解説

葛根湯加川芎辛夷とは?鼻づまり・副鼻腔炎に効く漢方薬を解説

「鼻づまりが長引いてつらい」「副鼻腔炎をくり返す」「風邪をひくと鼻がつまる」…そんな方におすすめなのが、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)です。

本記事では、どんな症状に効くのか、どんな人に合っているのか、使い方や副作用まで、薬剤師が詳しく解説します。

葛根湯加川芎辛夷ってどんな薬?

この漢方薬は、風邪薬として有名な「葛根湯」に、鼻の通りを良くする「川芎(せんきゅう)」と「辛夷(しんい)」を加えた処方です。

鼻づまり・副鼻腔炎・花粉症といった鼻の症状に加え、風邪の初期症状がある方にも効果的です。

どんな時に使う?

  • 慢性的な鼻づまりがある
  • 副鼻腔炎(ちくのう症)のように、鼻の奥が重だるい
  • 風邪の初期に鼻や頭が重いとき
  • 鼻の奥に膿がたまっているような不快感がある
  • 花粉症で鼻がつまって眠れない

どんな人におすすめ?

  • 風邪をひくとすぐに鼻がつまる・副鼻腔炎になりやすい人
  • 慢性的な鼻づまり・鼻炎で悩んでいる人
  • 自然な方法で体質を改善したい人
  • 市販薬で改善しない鼻トラブルを抱えている人

※体力が中等度以上の方に向いています。体力が弱い方には他の処方の方が合う場合もあります。

効果が出るまでの目安

使用目的 効果を感じるまでの期間 補足
風邪の初期症状 1〜2日 発熱・鼻づまりなどに即効性あり
副鼻腔炎(急性) 3日〜1週間 鼻の重だるさや膿の排出が改善
慢性鼻炎・体質改善 2週間〜1ヶ月 継続して徐々に改善
花粉症 3〜5日 鼻づまり中心の症状に効果的
※効果が遅いと感じた場合は、服用タイミング(空腹時)や体質の適合性も見直しましょう。

どのくらいの期間使えばいい?

目的 服用期間の目安
急性の風邪・鼻炎 1週間程度で症状の変化を確認
慢性鼻炎や体質改善 1〜2ヶ月ほど継続して様子を見る

副作用はある?

副作用 内容・原因
胃の不快感 生姜や麻黄による刺激
動悸・不眠 麻黄の交感神経刺激作用
むくみ・高血圧 甘草による偽アルドステロン症(長期使用時)
発疹・かゆみ まれにアレルギー反応が出ることがあります
※副作用が疑われる場合は、すぐに服用を中止して医師や薬剤師に相談しましょう。

飲むタイミングは?

時間帯 おすすめのタイミング ポイント
朝食前 または 食後2時間後 すっきりした状態で吸収されやすい
昼食前または食間 日中の鼻詰まりや頭重感の改善に
夕食前(寝る直前は避ける) 麻黄による不眠リスクを回避

まとめ

項目 内容
適応症状 鼻づまり、副鼻腔炎、花粉症の鼻症状など
対象 体力中等度以上、風邪+鼻の症状がある方
服用期間 急性:1週間/慢性:1〜2ヶ月
効果出現の目安 1〜5日以内(急性)/2週間〜1ヶ月(慢性)
注意点 胃の不快感・動悸・むくみなどに注意
服用タイミング 食前または食間(できれば空腹時)
薬剤師からのアドバイス:

鼻のトラブルを繰り返している方は、ただ対処するのではなく、体質から改善する「漢方の選択肢」もぜひ検討してみてください。