パブロンゴールドA vs ルルアタックIB|どっちを選ぶ?薬剤師が症状別に解説
はじめての風邪薬選びを、薬剤師👩⚕️が会話でやさしくナビします。眠気・胃への負担・妊娠/授乳の注意・飲み合わせ・受診目安・よくある質問まで、これ1ページでOK。
🧒:熱と喉の痛みがつらい…「パブロンゴールドA」と「ルルアタックIB」って、どっちを飲めばいいの?
👩⚕️:一言でいうと、やさしめで幅広く整えたいならパブロン、炎症が強くてガツンと抑えたいならルルIBが目安だよ。
🧒:どう違うの?
👩⚕️:パブロンゴールドAはメインの解熱鎮痛がアセトアミノフェン。胃にやさしめ。鼻・のど・咳まで“総合的”にバランスよくケアする処方。
ルルアタックIBはイブプロフェンが主役。炎症(のどの腫れ・痛み、関節痛)をしっかり抑えるのが得意。そのぶん空腹時は避けるなど、胃への配慮が必要だよ。
ルルアタックIBはイブプロフェンが主役。炎症(のどの腫れ・痛み、関節痛)をしっかり抑えるのが得意。そのぶん空腹時は避けるなど、胃への配慮が必要だよ。
🧒:眠くなるのはどっち?仕事があるから心配…
👩⚕️:どちらにも眠気の出る成分(抗ヒスタミン)が含まれるタイプがあるよ。車の運転や重要作業はNG。どうしても避けたいなら、眠気成分を含まない単剤(アセトアミノフェン単剤など)に切り替えるのが安全。
🧒:お腹が弱いんだけど…
👩⚕️:胃が弱い人はパブロンゴールドA(アセトアミノフェン中心)が選びやすい。
反対に、のどの腫れが強くて高熱ならルルIB(イブプロフェン)が合うことが多いよ。食後に、水でしっかり飲もう。
反対に、のどの腫れが強くて高熱ならルルIB(イブプロフェン)が合うことが多いよ。食後に、水でしっかり飲もう。
🧒:妊娠や授乳中は?家族にもすすめていい?
👩⚕️:妊娠中は自己判断の総合感冒薬は避けるのが基本。どうしても解熱が必要なら医師に相談の上でアセトアミノフェン単剤が一般に選ばれることが多いよ。
授乳中は成分を選べば使える場合もあるけど、眠気成分や鼻づまり改善成分(母乳が減ることあり)には注意。後の表でまとめるね。
授乳中は成分を選べば使える場合もあるけど、眠気成分や鼻づまり改善成分(母乳が減ることあり)には注意。後の表でまとめるね。
目次
まずは“超要約”比較
| 項目 | パブロンゴールドA〈錠〉 | ルルアタックIB |
|---|---|---|
| 主な解熱鎮痛 | アセトアミノフェン(胃にやさしめ) | イブプロフェン(炎症に強め) |
| 得意な症状 | 発熱・だるさ+鼻水/咳/のどまで総合的に | のどの腫れ/痛み・高めの熱など炎症強め |
| 胃への負担 | 小さめ(空腹時は避けるのが無難) | やや出やすい→必ず食後に |
| 眠気の可能性 | あり(運転・重要作業は不可) | あり(同左) |
| 向いている人 | 胃が弱い/鼻~咳まで幅広く整えたい | のどの炎症がつらい/痛み熱をグッと抑えたい |
| 妊娠中 | 自己判断での総合感冒薬は避ける。必要時は医師へ。(一般にアセトアミノフェン単剤が選ばれやすい) | |
※製品ごとに細かな配合は異なります。本ページは「選び方の考え方」をやさしく整理したものです。購入時は必ず箱の成分表示と添付文書をご確認ください。
成分と特徴のちがい(やさしく解説)
パブロンゴールドA〈錠〉の考え方
- アセトアミノフェンで熱・痛みを抑える(胃への刺激は少なめ)。
- 鼻水・くしゃみに抗ヒスタミン、痰を切る成分や咳を和らげる成分をバランス配合。
- だるさに対してカフェイン等が入る場合あり。(眠気成分と合わさると人によりぼんやり感)
向いているケース:「発熱+鼻水・のど・咳」など広く整えたい/胃が弱い。
ルルアタックIBの考え方
- イブプロフェンで炎症由来の痛み・発熱をしっかり抑える。
- のどの腫れ・痛みが強い、関節痛や悪寒がつらい場面にフィット。
- 胃への負担に注意。食後にコップ一杯の水で。
向いているケース:「のどが腫れて激痛/熱が高い」など炎症強めの風邪。
症状別の選び方(サッと決めたい人向け)
| あなたの主訴 | おすすめ | ひとこと |
|---|---|---|
| のどの腫れ・激しい痛み+発熱 | ルルアタックIB | 炎症に強いイブプロフェン系がハマりやすい |
| 発熱とだるさ+鼻水・咳もある | パブロンゴールドA | 総合バランス型で幅広く整える |
| 胃が弱い/空腹になりがち | パブロンゴールドA寄り | アセトアミノフェン中心は胃刺激が少なめ |
| 眠気は絶対に困る | 再検討 | どちらも眠気の可能性あり。単剤(眠気なし)へ切替を |
| 花粉症体質で鼻水がツライ | パブロンゴールドA寄り | 抗ヒスタミン配合タイプは鼻症状も一緒に |
飲み方・続ける目安
- 基本は15歳以上・用量用法どおりに。食後(とくにイブプロフェン系は食後厳守)。
- 2~3日で改善が乏しい/悪化するなら受診。
- 他の風邪薬・鎮痛薬・総合感冒薬との重ね飲みは不可(成分が重複します)。
- アルコールは避ける(眠気・肝臓負担・胃刺激)。
※実際の用量・回数は各製品の箱・添付文書に従ってください。
飲み合わせ・注意が必要な人
- 他の解熱鎮痛薬(ロキソプロフェン、イブプロフェン、アセトアミノフェン等)との併用は不可。
- 持病で胃潰瘍・腎疾患・肝疾患がある、血液をサラサラにする薬服用中の方は必ず相談。
- 抗ヒスタミン配合により眠気・口渇。運転や高所作業はNG。
- 授乳中は鼻づまり改善成分(交感神経刺激薬)で母乳量が減ることがあるため注意。
妊娠・授乳中の注意点
妊娠中
- 自己判断で総合感冒薬は避ける(配合成分が多く、安全性評価が難しい)。
- どうしても解熱鎮痛が必要なら、医師に相談の上でアセトアミノフェン単剤が選択されることが多い。
- イブプロフェン(NSAIDs)は妊娠後期は特に避ける。動脈管収縮・胎児腎機能への影響などが懸念されます。
授乳中
- アセトアミノフェン・イブプロフェン自体は適切量であれば授乳中に使用可能とされることが多いが、総合感冒薬は他成分に注意。
- 抗ヒスタミン:乳児の眠気・ぐずりに注意。鼻づまり改善成分:母乳分泌低下の報告あり。
- 授乳中は最小限の期間・成分数で。気になる症状があれば小児科/産科へ相談。
受診の目安(市販薬より医療機関を優先)
- 39℃前後の高熱が持続/悪寒戦慄が強い
- のどの激痛で水分がとれない/唾液も飲み込めない
- 呼吸が苦しい・ゼーゼーする
- 強い咳が1週間以上続く、黄色/血痰が増える
- 脱水のサイン:尿が少ない/口が渇く/めまい
- 持病妊娠授乳・乳幼児高齢者で心配がある
よくある質問(Q&A)
Q1. 併用してはいけない市販薬はありますか?
他の風邪薬・鎮痛薬・総合感冒薬との併用は不可です。アセトアミノフェンやイブプロフェン、抗ヒスタミンなどが重複します。せき止め・鼻炎薬・エナジードリンク(カフェイン)との併用も注意が必要です。
Q2. 眠気が心配。仕事中はどうすれば?
どちらも眠気成分を含むタイプがあります。運転・高所作業は不可。日中は眠気の出ない単剤(例:アセトアミノフェン単剤)+必要に応じて別の対策(のど飴・うがい)に切替えるのが安全です。
Q3. 何日飲み続けてよい?
目安は2~3日。改善しない・悪化する場合は受診してください。長期連用は避けましょう。
Q4. 胃がムカムカします…
イブプロフェン中心のルルIBは胃への負担が出やすいことがあります。必ず食後に。症状が強い方・胃が弱い方はパブロンゴールドAやアセトアミノフェン単剤へ切替も検討してください。
Q5. アルコールと一緒に飲んでいい?
NGです。眠気増強や肝臓・胃腸への負担が高まります。服薬期間はアルコールを控えましょう。
Q6. インフル・コロナっぽいときは?
高熱・関節痛・強い咽頭痛などがあるときは早めの受診や検査を。抗ウイルス薬の対象になる可能性があります。市販薬はあくまで対症療法です。
最後に(選び方の合言葉)
- 胃にやさしく幅広く整える → パブロンゴールドA
- 炎症が強いのど痛・高めの熱 → ルルアタックIB
- 眠気は困る/妊娠授乳 → 単剤や医師相談で安全第一