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骨粗しょう症予防にも|カルシウム・ビタミンD・Kサプリの選び方




骨粗しょう症予防にも|カルシウム・ビタミンD・Kサプリの選び方


骨粗しょう症予防にも|カルシウム・ビタミンD・Kサプリの選び方

骨粗しょう症予防にも|カルシウム・ビタミンD・Kサプリの選び方 アイキャッチ

「骨が弱っている気がする」「階段がつらい」――そんなとき、骨の材料(カルシウム)と、吸収と骨への取り込みを助ける栄養(ビタミンD・K、マグネシウム)を上手に組み合わせるのがコツ。薬剤師が、ドラッグストアで選びやすいポイントを会話形式でまとめました。

会話でサクッと理解

👩‍🦳 患者さん
骨が弱ったのか、足が痛くて階段がつらいの。サプリで良いのある?
🧑‍⚕️ 薬剤師
ありますよ。基本は「カルシウム+ビタミンD+ビタミンK」。ここにマグネシウムを少し足すと、骨の質もしなやかに保てます。
👩‍🦳 患者さん
どれを買えばいいか迷うわ…。
🧑‍⚕️ 薬剤師
“Ca+D+K”が1粒にまとまったタイプが楽です。
胃が弱い・PPI服用中ならカルシウムは「クエン酸カルシウム」の表示を選ぶと◎(空腹でも吸収しやすい)。
食後に飲める人は炭酸カルシウムでもOK(含有量が高め)。
👩‍🦳 患者さん
どのくらい飲めばいい?
🧑‍⚕️ 薬剤師
食事と合わせて1日合計800〜1000mgのカルシウムを目安に。不足分だけサプリで補い、一度に500mgを超えないよう分けて飲むと吸収が良いですよ。
ビタミンDは20〜25µg/日(=800〜1000IU)、ビタミンK2(MK-7)は90〜180µg/日が目安です。
👩‍🦳 患者さん
注意点はある?
🧑‍⚕️ 薬剤師
ワルファリン服用中はビタミンKのサプリNGです。
甲状腺ホルモン・一部抗生物質・鉄剤とは2時間以上あけるなど、飲み合わせに注意しましょう(詳しくは下の表を参照)。

サプリの選び方(ドラッグストアで見分けるコツ)

成分 役割 選び方のポイント
カルシウム(Ca)
炭酸Ca/クエン酸Ca など
骨の材料。摂取は分けると吸収UP。 胃弱・PPI内服中:クエン酸Ca推し(空腹でも吸収しやすい)。
食後OK:炭酸Caでも可(含有量が多い)。
1回250〜500mgまで一日2回に分けると◎。
ビタミンD(D3推奨) 腸からのCa吸収を高める。 1日20〜25µg(800〜1000IU)目安。
日光が少ない人・高齢者は意識して補給。
ビタミンK2(MK-7) 骨へのCa取り込み(オステオカルシン活性化) 90〜180µg/日
ワルファリン服用者は避ける(血液を固まりやすくする)。
マグネシウム 骨の質の維持、Caの代謝サポート 100〜200mg/日を目安に。腎機能に不安がある人は医師へ。
コラーゲンペプチド 骨の土台(タンパク部分)を補う 1日5〜10g+ビタミンC少量を一緒に。
膝のこわばりが気になる人にも。

1日の目安量と飲み方

  • Ca合計 800〜1000mg/日(食事+サプリ):不足分のみサプリで。1回250〜500mg×2回が目安。
  • ビタミンD 20〜25µg/日(800〜1000IU):朝または昼。脂のある食事と相性◎。
  • ビタミンK2(MK-7) 90〜180µg/日:食後に。
  • マグネシウム 100〜200mg/日:就寝前に少量入れると足のつり予防にも。
※腎機能に持病がある方、尿路結石の既往がある方は自己判断で高用量のミネラルを継続せず医師へ。

飲み合わせ・注意点(必ずチェック)

組み合わせ ポイント
Ca(/Mg/鉄)× 抗生物質(テトラサイクリン・ニューキノロン) 吸収低下。服用を2〜3時間あける
Ca × 甲状腺ホルモン(レボチロキシン) 吸収低下。4時間以上あける
Ca/鉄 × ビスホスホネート(アレンドロネート等) ビスホスホネートは起床直後の空腹で単独。その後30分以上あけて飲食・サプリ。
ビタミンK × ワルファリン 併用不可。必ず主治医へ相談。
高カルシウム摂取 × サプリのとり過ぎ 便秘・腎結石のリスク。1日合計2,000mg超は避ける。不足分のみ補充。

サプリ+生活で効率UP(今日からできること)

  • たんぱく質:体重×1.0〜1.2g/日(例:60kgなら60〜72g)。魚・卵・大豆を意識。
  • 骨に効く運動週2〜3回の軽い筋トレ+毎日の歩行20〜30分。階段が痛い日は無理せず平地ウォーキングや椅子スクワット。
  • 日光(ビタミンD):手の甲〜前腕に5〜15分程度。日焼け配慮でOK。
  • 食材:小魚・大豆製品・小松菜・ヨーグルト、きのこ類(D強化製品も)。

受診の目安(こんな症状はサプリより先に医療機関へ)

  • 転んでいないのに急に足・脛・踵が痛い/腫れる(疲労骨折のことも)
  • 夜間痛・安静時痛、熱感・赤み、変形
  • 身長が急に縮んだ気がする、背中が丸くなってきた
  • ステロイド薬を長期内服中、家族に骨粗しょう症歴
  • 歩行が不安定、最近転倒した

レントゲンや骨密度検査で原因を確認しましょう。サプリは治療の代わりにはなりません。

今日のまとめ

  • 基本は「Ca+D+K」+Mgを少量
  • Caは一度に500mgを超えない。合計800〜1000mg/日を“食事+サプリ”で。
  • ワルファリン中はビタミンKサプリNG。飲み合わせは時間をあける。
  • 運動・日光・たんぱく質で骨+筋肉の両輪をケア。

よくある質問(FAQ)

Q1. サプリだけで骨粗しょう症は防げますか?
A. いいえ。サプリは不足を埋める「補助」。運動・栄養・日光とセットで効果を発揮します。骨粗しょう症が疑わしいときは検査と治療が最優先です。
Q2. 牛乳が苦手でも大丈夫?
A. 小魚・大豆製品・小松菜・青菜、カルシウム強化食品を活用。足りない分をサプリで。
Q3. いつ飲むと良い?
A. Caは食後に分けて(クエン酸Caは空腹でもOK)。ビタミンD・Kは食後、Mgは就寝前に少量入れると足のつり対策にも。
Q4. 便秘が心配…。
A. 炭酸Caは便秘しやすい人がいます。水分+食物繊維を増やす、クエン酸Caに切り替える、用量を分けると改善しやすいです。
Q5. 膝の痛みにも効きますか?
A. 骨だけでなく筋力低下や関節軟骨も関与します。サプリは補助にとどめ、太ももの筋トレ・体重管理が効果的。痛みや腫れが強い時は整形外科へ。
Q6. ビタミンDはどのくらい続ける?
A. 冬季や外出が少ない時期は継続が◎。長期で飲む場合は、健診などで血中25(OH)Dを確認できると安心です。
Q7. 腎結石が心配です。
A. 水分摂取を増やし、一度に高用量のCaをとらないことがポイント。既往がある方は主治医に相談してください。
Q8. 具体的な商品名は?
A. 店頭では「カルシウム+ビタミンD+K」表記、Caはクエン酸Caまたは炭酸Ca、Mgが100mg前後入っている総合タイプを目安に選ぶと失敗しにくいです。


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